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BoxsterとEvoque

2012年04月01日 22:30





世の中にクルマは二種類しかない。ロードスターと、それ以外。


乙4号ですっかり屋根開きに魅せられてしまった。こんなこと18歳あたりでミゼットなりユーノスで気付くべきことなのだろうけども、まあ仕方ない。幾つであれ、この素晴らしさを知ることが出来た幸運に感謝したい。

感謝してもそれで素直に落ち着こうとしないのが私である。現状に満足するということはほとんど後退に等しいと考える。もとより欲望無くして人は生きられないものだし、私は死ぬその時まで、昨日よりも今日、さっきより今と成長し続けたい。そういう意味で純粋に欲張りなのだな私は。平たく言えば新しいロードスターが欲しい。んで、欲しいから買った。

新型ボクスター。

先日、正式に発表されたばかりで日本での発売詳細は未定。夏過ぎには納車可能だろうとのことだが価格も決まっていないのに今すぐ手付け金を打てというのが面白い。なんでも先行発注リストに私が望む仕様ピッタリの一台があるというのだ。
ポルシェというクルマは素の状態つまり標準価格ではボディにエンジンが入っているだけでまだ走ることが出来ない。それこそタイヤからシートから果ては鏡まで、膨大なリストから現実的な装備をひとつひとつ選んでは足していくという作業が必要なのだ。これが時間的にも金銭的にも実に悩ましいものであり大切な儀式ともいえるのだが、残念ながら私は今回そのダイナミックな検討会を経ることなくサインに至ったわけである。


本当にボクスターでいいのか。ポルシェに乗るならやっぱり911じゃないのか。いや待て、もっとビシッとしたロードスターに乗りたいのじゃなかったか。スーパーセブンアリエルアトムX-BOW。

んま、それは次の楽しみにとっておくとしよう。
ボクスターに乗るならこうしたいという希望通りの組み合わせがあってよかった。銀に赤の内装。


boxster-2.jpg



楽しみだ。


以前、911ならスタッドレスタイヤで年中無休の実用車宣言をした。しかしボクスターはオートバイ同様晴れの日専用にするつもり。そこでもう一台、通勤に海に山にのを買った。

これは冬の間中ずっと考えていたこと。第一に軽トラを狙ったのだが意外と高いし安い中古は本当にボロいので残念ながら却下。スズキのSX4とスプラッシュは、なんと新車はもう無いというし上玉中古もなかなか出てこないのでこれも消えた。期待していたマツダの新作CX-5は実車を見て萎えた。予算は膨らんでしまうが結局決めたのはこれ。

ランドローバーの新作、レンジローバー・イヴォーク。

evoque.jpg



チョップドルーフなレンジ。カッコイイ。んで、見るからにすぐ飽きそう。
まあいいさ、ロードスター以外はなんでも同じだ。使い勝手に期待。


なんでも世界的に大人気とのことで今注文してもなんと年内納車は到底無理だという。はいそうですかと終わらせないのが私である。
私の欲しいのはクーペなる3ドア版。これはそもそも数が少なく、受注も先行生産もほとんど5ドアの白だそうで世界中で取り合いっこなんだとか。
それほどに注文殺到ならばミスも発生するはず。人間のやることだし。
ありました。そういうタイミングで顔を出すのが私なのだ。誤発注の一台をすかさず仕留める。ハンターチャンスわん。


欲しい3ドアではなく5ドア、白ではなく銀。オッケー、苦しゅうない。
もう港からこちらに向かっているという。せっかちの勝ち。



今は代車生活。またミニ。今度は真っ赤っかの。
相変わらずキビキビ走って楽しい。

今日も雨。帰宅して、またオートバイいじり。納得いくまでにはまだまだ。いくらでも手をかけたい。乗るのも手入れも楽しい。楽しすぎる。クルマ、どうでもよくなってくる・・・(汁
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ワタクシ的CAR OF THE YEAR2011

2012年01月04日 23:30

あけましておめでとうございます。

さてと、新年早々あるまじきことにいきなり昨年を振り返ってみようと思うのだがええかええのんか。

というわけで恒例企画をもそもそっと進めていこう。 前回 → 2010年版
この一年間に本邦で新たに発売されたクルマの中から選ぶ、気になる一台買う気になった一台あこがれの一台そんな感じで一台のお遊び。ひとつハッキリ言えることは、やはり残念ながら日本車にはもう期待出来ないということ。世の流れや事情は知らんがこれはもう、私が思うクルマとは別種のナニモノかであると思い知らされた。結果、ランクインはマヅダのデミヲ一台きり。しかも純粋新型ではなくスカイアクティブなる新機構を盛り込んだ追加バリエーションでしかないという始末。なにも私は舶来至上主義でもなけりゃヘソ曲がりでもないのに、なぜ、こういうことになってしまったのか。国の基幹産業がこれでいいのか。基幹産業だからこうなのか。


本家の大賞は日産のリーフ。電気自動車。業界の事情。
インフラも整っていない現状でデッチ上げを無理くり市販したこと、その無謀な勢いはおおいに結構。そこに揺るぎない信念があるのならば私はなにも申し上げることはない、のだが・・・

電気自動車ねえ。決まった近所しか走らないどこへも行かない個人に移動の自由など無いというのであればEV、それもまあアリだろう。んが、忘れちゃならんのはつまり、油をクルマで燃やすか発電所で燃やすかの違いでしかないということ。両者の燃焼効率ざっくり30%。

私も社会の一員として環境問題を無視していいワケないのは承知。であるからして、ここでひとつご提案申し上げよう。新型車はもちろん既存車もすべて瞬間燃費計の設置を義務付け。あんなもん吐出をモニタするだけだからチョチョイのポン付け、これだけで世の燃費2割向上間違いなし。よーするに運転の仕方次第。前を見よ、流れを読め、先も読め。右足首と親指に神経を配れ。仕組みを知れ。ハイブリッド?EV?そんな流行りもん要らんからまずはちゃんと運転してみるこった。ついでにオートマ限定免許の撤廃とスピン体験教習とタイヤ交換教習の必須化。これでいろんなことが少しはマシな方向に変わると思いますん。


さあ、気を取り直していってみよう。


第1位 BMW 6シリーズ


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MINI MINI MINI

2011年12月30日 21:15




たった今、もう一台なにかクルマを買えと言われても迷わずミニを選ぶ。

てなわけで、一週間のミニとの生活はとても楽しいものだった。
間違いなく素晴らしいクルマだし私のライフスタイルにも合うことがわかったところでもうオッケー。キレイにして返してきた。だって代車だもん(汁



元祖ミニもニューミニも、とっても素敵なクルマ。

オレンジ色のニューを走らせながらずっとあの白いぽんこつのことを考えていた。恥ずかしいくらい思いっきりフラッシュバック。


ミニ。人生に必要な一台。

MINI MINI

2011年12月26日 21:41





なるほど、こりゃ確かにBMWが作った小型車だなあ。

しっとり、しなやか、重厚でいて軽快。駆動方式からしてFRとFFでは根本的に違うはずなのに、この感触この乗り味はどうしたってもBMW。の薄味版。



ニューミニ登場からかれこれ10年、どこが変わったのかパッと見わからんニューのニューから4年。すっかり定番、さんざん見慣れてるし今まで何度も借りたし周りで何人も乗ってるのに、こうして自分のものとして走らせると、次々と感心することだらけでなんとも新鮮だ。


ドライ、ウェット、スノー、それこそツルッテカ凍結から降りっ放しドカ雪もふもふ。市街地に高速に山坂道と、一通りの条件で走ってみた。

市街地でのキビキビは見た目そのまんま。驚くべきはこのサイズ、1600ccという排気量がにわかに信じ難い高速性能だ。もう、これは立派なツアラー。スーパーグランドツアラー。静かで、ひたひた張り付いて、ビシッと。目地段差タンッ。収束一発ダンピングばっちりの快感。いやはや、なんて快適なのさ。


演出過剰な内外装やブランドイメージと裏腹な、実にマジメ真っ当な乗用車。愉悦スパイスぴりり。目的地に着くのがなんだか惜しい。もっと走り続けたい。降りたくない。



これは良いクルマ。もう一台おかわりください。

MINI

2011年12月23日 01:02

mini01.jpg




思い起こせば丸二年前になるのだな、次期自家用車をミニのクラブマンかカブリオレにしようと見に行ったのは。当時乗っていたアルファ147号の車検を通して一年が経った頃で、点検とオイル交換をしたその帰り道のことだったっけ。所長に出世していた担当氏と久しぶりの再会を喜び、尽きぬ話に花を咲かせた。問題は、ショウルームに鎮座する深海色の乙4号、それはまさに運命の出会いであった。

その場でその一台を契約した私も私なら売る方も売る方じゃないか。もう少し他にやりようがあろうって話だが、執念深い私はミニの恨みを忘れてはいなかった。いよいよ二年のときを経て、丸いキーを私は手にしたのだ。



mini02.jpg



昨夜受け取ったオレンジ色のミニ。例によって、試乗もせず色さえ見ずで手に入れる初ドライブの高揚感はたまらない。

雪が降ったら乙4号、雨が降ったらミニ。その逆でもいいし、月曜日は乙4号、火曜日はミニ・・・と、そんなのも楽しそう。

ワタクシ的CAR OF THE YEAR2010

2010年12月13日 15:00

はいはい、お楽しみの年末恒例”ワタクシ的”カー・オブ・ザ・イヤーが今年もやってまいりました。誰もお楽しみにしていません私も楽しくありません!んがー!

若者のクルマ離れブームに乗っかってオッサンも離れてしまったのか、なんだか年々このエントリが楽しめなくなってるような感じがする。毎回言うように、実際に買う買わないは別にして予算も無制限に面白そうと思ったのを選ぼうって遊びなのに、その10台さえがまとまらない。この一年、ざっと30車種が新登場している(テキトー)というのに今回もやっとこさ掻き集めたような有様だ。いや、それでも足りないもんだから勝手にルール変えてマイナーチェンジやバリエーション追加まで対象にすることにしてどうにか納得した次第。
さらに加えて今年は日本車が一台も無い。もちろんちゃんと世に発売されてはいるが、遊びのシャレでさえも自分で買って乗ってみたいと一瞬でも思えるクルマが一台も無かったというのはこれいったいどうしたものか。やれハイブリッドだのエコカー減税だのと嘘にまみれてうんざりするに事欠かずとも愉快な話題はいっこも無し。でもって本家カー・オブ・ザ・イヤーはホンダCR-Zと?

・・・・。


言葉返す元気もないや。

だけど負けてはいられない。なんとか気力振り絞っていこう。がんばろう日本。とオレ。


そういや昨年はこのエントリの翌週にZ4を買ったのだった。それも1位ではなく1位自体が該当無しの挙げ句の5番目に選んだやつ買ってるのだから私って野郎も信用ならない。まあ、それぐらいに正真正銘100%衝動買いだったというワケなのだが幸いにしてこのZ4には大いに満足している。乗り換えるなんてこと想像もつかないしなんなら一生乗ったろうかとさえ思っている次第。それでも明日にはどうなっているやらナニ言い出すかわからない世の中と私であるからして、今回は少しマジメに選んでみた。


 → 2009年版



 第1位 BMW 5シリーズ ツーリング



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私的CAR OF THE YEAR 2009

2009年11月26日 22:59

私の中では恒例となりました”ワタクシ的カー・オブ・ザ・イヤー”の第三回。
もうそんな季節なんやあふあふ。。さあ今年もいってみましょうか。

 → 2007年版 
 → 2008年版


先に、謹んで申し上げる。栄えある第一位は残念ながら無し!

これは由々しき問題である。大問題である。
一位どころか10ベストを並べるのさえ難儀した。さっぱり盛り上がらなかったけど東京モーターショー開催年、なんだかんだ今年も多くの新型車が登場したし、巷ではプリウス/インサイトのハイブリッドブームらしき状況でもある。しかし、私自身が自分のために自分のお金で買って乗ってみたいと少しでも思える一台が、例え予算気にしなくていいから好きなの選べといわれてでさえも、これが無いのだ。悲しいことに。


私にも問題はある。だってオートバイぞっこん。自分で運転する乗り物に求める重要事項であるところの”刺激””実感””対話””パッション”といったものはオートバイであればそれこそ溢れるほどに在りまくってる。なんぼアルファだBMWだプジョだと乗ってきたところでそれらはどんな二輪車にさえ敵わない。100km/hまで2秒の加速はフェラーリでもポルシェでもなくF1を持ってこないことには叶わない。コントロールしている実感とて箱に収まっているクルマと剥き身の全身運動なるライディングとでは桁違い。全身の毛穴が開いてしまうスリルと快感も神経ビリビリとくる刺激も、すべて二輪であればアップアップするほど得られる。

ではクルマに興味失ってしまったのか。

否。

やっぱり私はクルマも好きなのだ。二輪は二輪、クルマはクルマなのだ。
ただ、求めるものの種類や質が少々変化してきているようなのだ。つい先日の日帰り700kmほどの中距離ドライブの最中もずっと考えていた。

刺激は二輪に任せクルマは快適・便利であればいいのか。
エコ。そういうことって重要なのか。
安いけりゃいいのか。高けりゃいいのか。

違う。


夢を見たいとまでは言わない。ウキウキしたいだけなのだ。
生活必需品だからこそ。



第2位 VWシロッコ



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SAABが逝ってしもた・・・

2009年02月24日 00:38

スウェーデンの名門というか古豪というべきか、ちょっとヘンテコリンだけど粋なクルマ、サーブ。GMの子会社になって随分と経ったわけだけども、一向に上向く気配もなく、どころか親も厳しくってとうとう逝ってしまった。飛行機屋のその出自を隠せないルックスのみならず中身の隅々まで独特でマニアックなところが特徴なのに、大衆車を土台に当てがわれてさあ作れったって辛い。なんぼ昔と今じゃ自動車作りの事情が違うとはいえ。


こんなタイミングで言うのもアレですけど私は次の乗り換え候補の一台に実はこのサーブを考えていたのだ。9-5のワゴン。エステートと呼びますな。







歌舞伎役者の化粧みたいなこのお顔、写真のシルバーではまだしも濃色系だとクロームの縁取りが際立ってとんでもない面構えである。初めて見たときは濃すぎて飲み込めず、時間が経って少しはどうにかなるかと思いきや依然として重い。それは、生理的に拒絶という種類のものではなく、いやむしろこういうノリは好物なのだがもう少し時間をくださいって感じの。だからこそ自分の元に置いて乗って過ごして自分の中での変化をも楽しめるという期待がある。なにいってんねん。

一転、サイドはスッキリ。そしてココが肝、繊細なホイールアーチ。サーブ伝統、まさに洗練の極み。静かにセクシー。私はここを撫でて眺めてるだけで朝まで酒飲めるね。




一方、ひとクラス下の9-3、こっちも現行はいくらか濃いめの顔になったものの、まだ解りやすい。そこここにサーブらしいディテールも見られて好印象だ。しかし選ぶなら私はやはり9-5だな。基礎が旧いぶんサーブ味も濃いめだろうから。


saab9-3.jpg




サーブといえばインテリア。ぐるり包まれる安心感と、大柄でペラッとしてるのに絶妙な座り心地でうっとりできるシート。一度この9-3前期型に腰掛けたことがあるがあの感動は今でも尻と背中が覚えている。ポジションもばっちり出た。9-5ならもっとほんわか系だろうからますます想い募るってもん。アルファのような刺激系とは対極で、しかし私はそういうものも一方では求めているのだな。ああ、あのシートに座ってユルい内装眺めて長距離ドライブに行きたいぞう。



昔、友人が乗っていたのがこの900。白いカブリオレ。


SAAB900.jpg




バブル時代にブームで、そしてヤツはそれから10年も経って枯れた頃を見計らって飄々と乗っていた。何度か乗せてもらったけどとにかくコンディション最悪で、錆は浮いてるわゴム類はカサカサになってしまってるしドアの内張りなんて半分近くめくれていた。それでもエンジンはキーンと甲高い音を発して高速道路を張り付くように走ってみせたし(あの直進安定性はさすがだ)、やはりシートの素晴らしさに感心したのを覚えている。
キーがサイドブレーキの横っちょに付いていたのも印象深い。なんでこんなところに。そして、ドアを開けるとそこにあるべきものが無い。サイドシルというんですか、敷居です敷居。足下すっかすか。



さて、サーブ。これからどうなるんだろう。どこかが引き受けないとホントに消滅してしまうのだろうか。イヤだ。一度も所有したことはなくてもそれなりに思い入れもあって、だから寂しい。

もしや日本での販売も早晩終了してしまうのか。
そしたら投げ売り?

ハ、ハンターチャンスですか?

悩ましい。。

私的CAR OF THE YEAR 2008

2008年12月08日 23:31

今年もいってみよう、私的カーオブザイヤー。

まず、印象として、欲しいなあ乗ってみたいなあと思うクルマがとても少なかった。それは、たまたま私の今の環境と気分(147号車検継続を決めた)が妄想を止めつつあるのも原因かとは思う。私的カーオブザイヤーとはつまり私が自分のお金で買って乗る候補になりうる今年新発売された中からの10ベスト。例えば → 昨年は2位にマセラティのグランツーリスモを挙げた。そんなん買うカネどこにも無いけど年末ジャンボが当たればおつりで買ったろかと、そういうアホな憧れモードも込みで10台を選ぶのが楽しいわけなのですよ。それなのに今年ときたらその10台並べるのすら苦労する有様。私の中でクルマ好き熱が冷めてるわけじゃなし、スキさえあればいつだって次の一台増車の一台のハンターチャンスは逃すまいと意識して過ごしてるのに、どうしたもんですかね。。

やれやれなにやら残念気分な年の瀬10台。1位は今年もコンパクトカー。オレ庶民派!ってかただの庶民ですし。



第1位 鈴木スプラッシュ



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今のうち注意報~CHEVROLET CORVETTE

2008年09月12日 23:15

21歳。初めてコルベットに乗ったときの衝撃は忘れられない。バカみたいに幅広くてぺったんこで、いかにもここにでっかいエンジン入っているんだといわんばかりの歪なほどに長いボンネット。樹脂製ボディが波打つ様子のそんな大雑把ぶりさえ凄みに感じた。なにしろ見るからに獰猛なのである。私は乗り込む前からすでに気後れ気味で、それは寝ている猛獣のまわりをそっと観察しているような状態だったろう。これに乗るのかあとふとドアノブ引いた瞬間、それはもう町内中に鳴り響かんばかりの大音量アラームに見舞われて危うくショック死しかけた。まったく、誤って尻尾を踏んでしまって噛みつかれたかのようであった。

解錠せずに触るだけでこうだ。自分ちの車だから事なきを得たけれども、ともかく猛獣には迂闊に近寄るなということなのだ。正常な手順を経て乗り込んでさえ、やれチェック完了だのシートベルトせよだのあっちからこっちからブザー鳴っては威嚇されっぱなし。もはや半泣きの視界に、その車内はまさに異空間だった。乗ったことはないがこれはジェット戦闘機だと思った。助手席とを隔てる異様に高いコンソールに生えるセレクタレバーはミサイル発射かなにかの装置で、冷徹なメーターは照準器で、ガッチリと私を抱え込んだ真っ赤なレザーシートはエンジンかけた瞬間空へ向かって飛び出すんじゃないかと思った。そう、いよいよエンジンをかけたのだが信じがたい爆音と振動に逃げ出したくなった。大袈裟でなく爆発したのかと思ったのだ。これが正常なのだと聞かされても、ただのアイドリングでエンジンフードから湯気がたって陽炎がメラメラするなんてクルマがあるもんか。無理。こんなの動かせっこない。旧車とはいえレースを経験して爆音その他の非日常には慣れていたつもりの私も、このアメリカからやってきた何をしでかすか知れない猛獣にすっかり怖じ気付いたものだ。

















今回はコルベット。思わず長い回想で始まってしまった。
あの日の衝撃ときたら今もって自分史十傑に入るものだったが、真にダメージを受けたのはこれからだ。真っ黒い猛獣に跨って恐るおそる初ドライブに向かった、そう、間違いなく向かったつもりが一向動き出さないのだ。なぜならその場でホイールスピンしてたから。あの太いにもほどがあろうっていうリアタイヤが空回りしてスタートさえ叶わない。なにも急にペダル踏んでるわけじゃないのに。踏んではいけないのである。どうにかアイドリングのトルクだけでどろりと動き出したら次に襲われたのは交差点だった。ゆっくり曲がって(うまくいってる)加速しようとしたらギャインッとスピンしそうになって咄嗟の大慌てで逆ハン当ててた。たぶん心臓は半分止まっていたんじゃないかな。しばらく呼吸出来なかったから。うちのコルベットが特別製だったということはないと思うけれど、コルベットをドライブするってのはまるでアイスリンクで機嫌の悪いロデオ馬を手懐けるようなものなんだ。



vette02.jpg














旧いコルベットってのはそれぐらい荒々しかった。現在のコルベットは写真のようにずいぶんと洗練されたルックスになったしあれほどにドライバーを弄ぶようなこともないだろう。それでも本質はちっとも変わっていないはずだ。あんなにデッカイのにひとりかふたりしか乗れなくて(でも慣れると実際は全然大きくない、どころか小さく感じるし軽い)、6000とか7000ccなんていう普通のクルマ3台分で燃費は3分の1でうるさくて速くてかっこよくて。そして一番肝心なことは、そいつがフェラーリでもランボルギーニでもなくって、それは半額以下で買えるってこと。




vette01.jpg














コルベットはコルベット。なにかと比較するものでもなく、真似されることもなければ媚びることもない。孤高の存在。




vette06.jpg












vette04.jpg

















旅行も余裕。遠ければ遠いほど眩しいグランドツーリング。
飛行機で飛ぶのの何倍もの時間をかけて。
鼓膜と尻と財布が音を上げるまで、何時間だって何日間だって走り続けるのだ。


そんなことが出来なくなる日が来ることはないと信じるが、コルベットでは出来なくなるかも。

エコだなんだのせいじゃない。コルベット自身が変わってしまう恐れがあるからなのだ。アメリカがスポーツカーを手放すことはないとしても、何十年と受け継がれてきた精神的な流れにおいては次はあっても別のなにものかになってしまう気がしてならない。



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