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妻有アートトリエンナーレへ行く その3

2006年09月07日 00:25

「お腹すいたねぇ。」
「食べるとこないねぇ。。」



歩いては見る、また歩いて見るを繰り返してさすがに腹の虫が鳴る。ところがここは日本最高級の田舎。気の利いたレストランどころか定食屋さんもコンビニもねえ。あるのは見渡す限りの田んぼと山。
ってタイミングにぽつりと蕎麦屋さんが現れたのだがあのですね、私は蕎麦アレルギーなんスよ!現代っ子ばんざ~い・・・(泣
(ここらは蕎麦の産地。小分けにしたへぎそばが有名ですな)



そんなんでランチは先送り。腹の虫は待ってくれても日没は待ってくれない。まだまだ見たい作品いっぱいあるのだ。向かうは十日町と松代の境界にある名ケ山集落。






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nakayama4.jpg






正しい日本の田舎。
住んではいなくとも、日本人誰しもが心に持つ原風景。





名ケ山写真館 倉谷拓朴さん作

作者の方々には悪いが、親しみと感謝を込めてこのノリでいくぞ。




先に言ってしまおう。
私はこのインスタレーションでふいに涙が出てしまった。




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空き家プロジェクトを知った時、私ならこういうことをしたいと想い描いたそのまんまがこうして目の前にある。なんだろ、歪んだ擬視感っていうか。

ショックだった。

先にやられて悔しいということじゃない。あまりに見事で、ずばりそのまんまで、静かに圧倒的で、言いようのない圧迫感を感じたのだ。





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IMG_0603.jpg








福島の山奥。父親の実家。夏。

小学校3年生の時だったろうか、ひとりで電車に乗って遊びにいった。



土と木だけで作られた大きな家。見える限りの山と林が庭で、村の道は、玄関に至るまでがすべて土。雨の日なんてどこもかしこもどろどろで参ったっけ。


家畜小屋から漂う臭い。大きな蛾。とんでもなく大きなトンボ。

いつも仏頂面の爺さんと、笑顔がかわいい丸くて小さい婆さん。

額に入ってるモノクロの、見たことのない父親の爺さん婆さん。



聞こえる。

まるで聞き取れない婆さんの訛り。


見える。

見たこともない山盛りの煮物と特盛り白ご飯。
しょっぱいみそ汁。


入れ歯を外して笑わせる婆さん。
もぐもぐ小さい口。赤くて丸いほっぺた。

黙って酒呑む爺さん。



直角どころか顔が下向くほど腰の曲がった、働き者の婆さん。

布団に横になると真っ直ぐになるのが不思議でならなかった。




じっちちゃん。

ばっぱちゃん。




じっち。

ばっぱ。


土地の呼び方はこうだった。






死んじまったんだよな。



IMG_0602.jpg










写真という直接的なものから、それこそ直接奥から引っ張り出された記憶。半ば強引に。


参った。




黒く煤けた柱に天井。モノクロ写真。

外に出て一転、道端に咲く花々の彩り。田と畑。村が緑。


ホッと、せつない。




写真館という切り口。
この集落に生きた人々、生き続ける人々。羅列。

二重映像処理によるBGV的村人の生活シーン。
音声が、村人の話す言葉が恐ろしいほどのリアリティをもって迫る。




参った。


倉谷さんでしたっけ?
オメさん、凄いなぁ(笑



ありがとうございました。




IMG_0606.jpg








つづく


子供の頃、家族でテレビを観てる時。マンガかなんかで終わりには必ず「つづく」って出た。父親は決まって「く・づ・つ」ってつぶやいてた(笑







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