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妻有アートトリエンナーレへ行く その5

2006年09月10日 00:26

もう充分な気がしていたのも事実。300もの全てを見るつもりはさすがに最初からない。エントリに紹介はしてないけど他にも道中いろいろと見たし、もはや私はここにきてお腹いっぱい胸いっぱい。なにより、私自身のもうひとつの目的たる土地の人々とこの芸術祭の関わり方の現実を、それが確かなる結びつきで存在しているのだということをしっかり確認できたのだから。


作品それぞれからチカラ、エナジーを感じるのは確かにそう。だけどさ、主役ってのはこれら作品から導かれるこの土地、妻有の素晴らしさそのものじゃないかい?もうね、充分過ぎるくらい味わえて、腹ぺこなのにゲップ出るっちゅうねん(笑










そんな幸せ実感しつつ集落を歩く。ほどなく私の脳内、やおらこの写真に行き着いたんだな。先ほどの名ケ山写真館の、天井裏に瞬く秘密の空間。写真じゃとても表せない光線の戯れ、浮かび上がる、人。魂。



土地に生きる。

人はひとりじゃけっして生きられない。

輪廻。

記憶。

共有。




生まれたところも、育った環境も違うはずなのに、誰もが共有しあえる静かな記憶。



今日見てきたインスタレーションのどれもが、アプローチこそ違えどその核の部分はそういうことだった。と、思う。



あの屋根裏(↑写真)に像が結びついた時、私はなんだかカラダが軽くなった。

見に来てよかったな。










  ω  ω  ω  ω  ω  ω







さあ、いよいよ一番見たかった作品へ。
松之山は旧東川小学校。


最後の教室 Christian Boltanskiさん作





大物アーティスト登場。これまた超話題のインスタレーション。なにかの雑誌を立ち読みしてて、この小学校の体育館をどーんとやらかしてる写真を見た瞬間にこれは絶対に訪ねなくてはと思った。

名前だけは知ってるぞ。ボルタンスキーさんはたしか第1回から参加して、前回からこの廃校を使用してるはず。追ってるテーマが「不在」じゃなかったけか。





IMG_0613.jpg







いきなり体育館が入り口。遮光カーテンをめくって入ってみる。

真っ暗。ぼんやり浮かぶあかり。一面にちらつくノイズの映像。おお。。



おお、こりゃなんとも思わせぶりな。


へ?


足元ふわふわ。なんだいなんだいこの感触は。藁??

体育館全部の床に藁。おお。。

まだ目が慣れない。
どうしてもこの雰囲気を撮っておきたいがこんな安コンパクトデジカメじゃあねえ。。






IMG_0614.jpg







どさくさでストロボ発光してもーたわ(笑

白い浮遊物は、藁の上を歩き回ったせいで舞い上がる埃。というのは冗談で、たぶん水蒸気。だってなんかそういう空気だったもの。



誰もいないベンチ。無造作に。
ところどころに古めかしい扇風機。方々好き勝手な方向へ。



確かに小学生が、ここに居た。
見る人の記憶を、感覚で想起させる。


不在と記憶。





おお。。







IMG_0616.jpg








IMG_0618.jpg








長く暗い廊下の先に蠢く光。
怖いよ、マジで。お化け屋敷じゃねえんだからもう!曲がった瞬間この明滅する光に射されてみい?ドキッとするっての。夜の学校って怖いもんだったろう?
大人になっても怖いもんは怖いんや!(泣



怖い廊下、そして2階へ続く階段にも真っ黒のフォトフレーム。

そうか、そういうことか。この小学校の見えない時間と記憶が収まってるのだね。なるほどね。

って、うわーっ!





な、なに?この重低音。鼓動??

り、理科室だって??


生々しい電球の明滅。



だから怖いっつってんだろ、さっきからもう!
(真っ暗で、怖くて写真は無し)







IMG_0621.jpg







ここもストロボ発射してもた(笑




このころには私もうすっかりボルタンスキーさんの世界に引き込まれてしまっていて写真撮る気なくなってた。暗闇。この演劇的演出。大ヤラレ。


乱雑に積み重ねられた机と椅子、それらを覆う白い布。シルエット。
元気な声が響いてたはずの教室。その時、その夢、記憶。封印。






大人気のパビリオンである。パビリオンじゃねーよ、ばか(笑
大勢の人が一緒に見ているのに、なのに他人の存在がまったく気にならない。各自それぞれの記憶に漂いつつ、この学校で学んだ子供達の姿を想い描いているのだろう。

まったく静か。


なにを想う。あなたは。


死。



思い出。



個人的だが共通でもある、イメージ。

脳を飛び越えてカラダが反応するこの感覚。






3階へどうぞ。










IMG_0624.jpg










声を失い立ちつくす。


一転、真っ白に明るい。
3つの教室をぶち抜き一面に並べられた透明なケース。ひとつひとつに白々と蛍光灯。






せつなさと圧迫感に足元がふらつく。



気力を振り絞って撮ってみたが、何かが写っていて撮り直すこと3回。


う、うわ・・・

やめてくれよ、もう・・・・(涙







なにが写ってたって?



カメラのストラップさ(笑
前の人の頭さ(笑




ううん、だけどね、ホント。
写真よーく見てみてくださいな。


居るよ。誰かが。





”無”のようで”有”で在り、
”混在”のようで”透明”である空間表現。


最後、の向こう側からのメッセージなのか。


つまりは、死者からの。


廃校。




不在、記憶。

死。思い出。


ひとりひとりの違う記憶から共通のテーマを紡ぐ男、ボルタンスキーさん。

圧巻である。
たいした人だよ、あーた(笑



このインスタレーションは期間終了後も公開され続けるという。




おお、、



ありがとうございます。






 つづく







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