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グランフォンド糸魚川 完走 ~後編~

2005年10月04日 23:57

前編では、計6つある峠の3つ目を下って、やはり4カ所あるエイドステーションの2つ目での大休憩までを書いた。距離こそ半分に足らないが気分的にはちょうど折り返し地点であり、なにより落車でメゲかけた私を癒し、そして勇気付けてくれて再出走を決断したまさにターニングポイントだった。

あれからもう二日経っているのだなぁ。本当に楽しく充実の一日だったお陰で今でも細部に渡って記憶鮮明だ。道順、何人に抜かれ何人を抜いたといったことから山の匂いに雨と霧の冷たさ。怖い鉄板の光沢や路面のざらつき、風を切る音、落車した瞬間の嫌な手応え、補食の美味しさ。それらあらゆる感触がつい先程のことのように身体に残っている。

現実はというと、疲労や筋肉のコリが去ってますます患部の痛みが際立ってきた。改めてどこを打ちつけたのか知る次第。率直なところ痛みの鋭さにおいて当日の夜より今日のほうがはるかに辛い。

と、例によって長い前振り。上っても上っても頂上に出ない坂のようにダラダラと後編。


《救世主・社長さん登場》

タバコを2本吸い補食も美味しく平らげて休息たっぷり20分。完全に休み過ぎなのだが、お陰で心身共に仕切り直せたのだからエイドステーションってのは有り難い。治療こそしなかったが不思議と元気になれた。落車の痛みも便意も消え失せた。よし、絶対に完走しよう。この先に80kmコースへのショートカットポイントがあるそうだが冗談じゃない。このハードコース、この天候、この逆境、とことん満喫して帰ってやる。


後続がドドッと入ってきた。おお、後ろとは随分と差がついていたんだなあ。
ここから一緒に走れば楽でいいものを、この時再燃してきたパワーは何故か「逃げろ」と作用してしまった。ということで、また独りで走り出す。身体と自転車の様子を探りながら進むと、第四峠直前見通しの利く地点でまばらになってる先行4名グループ発見。獲物を見つけたと言っては失礼なのだが独りで上りはもう嫌だとの思いが脚をぐるぐる回す。笹団子パワー全開!バナナターボ炸裂!
そうして追い付いたのはいいが、この時のイケイケが後々効いてくるとは・・・。平地で脚使うなよ。。(苦笑



併走しながら少しおしゃべり。地元の方だそうで、それでもこんなコース知らなかったと笑う。なんだかんだ短いアップダウンを繰り返してるうちにどれが峠だったのかわからなくなってしまった。ああ、しっかり地図を確認しておけばよかった。先程の上越さんに尋ねると「これはまだ丘ですね」と厳しいお返事(笑)
と、他の方達はいつのまにかずっと先を行ってるのに気付いて少しペースを上げさせてもらう。無理しなきゃいいのに、あの時は妙~に調子良かったんだよなぁ。


今上り出してる坂が峠なのか、それともただの丘なのか、どっちにしたって足下のこの坂は上らなきゃならない。なんでこんなに坂ばっかり??ほら、また独りになっちゃった。さっき分岐点にいたスタッフに走りながら聞いたら「まだですよ~」との返事。そうか峠はまだなのかと納得していたが、それにしたって一体いつまでこの”丘”達は続くのさ。そんなこんなで、なんだか知らないが上ることそのものに麻痺してきた。距離感、時間感覚がフニャフニャ歪む。どこを見てるでもなしになんとなく進んでるだけ。

「あれ?俺は今どこらへん走ってるんだ?これってもう峠の上りだろう?違うのかな。再出発してどれくらい経った?そもそも次の休憩までいくつ上るんだっけか??俺はいったいなんでこんなに坂ばっかり上ってるんだ?」


今に思えばまるで夢遊病者のようだった。何人かを抜き、何人かに抜かれてたのは覚えているのだが具体的な状況はまったく記憶にない。脚にもきてるようで力がさっぱり入らない。第二エイドステーションで復活してあんなに元気よく走ってきたのに突然どうしたっていうんだろ。あれは消える直前の灯火の勢いだったのだろうか。なんだなんだ?この無力感はなんだ?

ふと見上げたら延々と直線坂道。これが堪えた。トドメの一撃とでも言えばいいのか、曖昧な意識の中で軽くプツリと聞こえた。

顔を上げず路肩の白線だけ見つめて、ただただ、ただただひたすら義務感のみでゆっくり踏む。ほとんど止まりそう。

下を向いたままの顔、雨の雫が後頭部から顔を横切って、鼻に達する。落ちる。
そんな雫を数えることで、無意識の中で意識を保っていたのかもしれない。落車後の下りの恐怖で神経が摩耗しちゃったのか。。
だってこれだけ上ってるってことは、また下るんだぞ。そしたらまた転ぶんだ。。俺の身体バラバラになっちゃうよ。。

風呂入って寝たいなぁ・・・


・・・。

・・・・・・・。






「おーう。みわさーん」


ん??


ビックリして転びそうになる(笑
目が覚めた。

なんと社長さんだ。
ハッとして我に返ったのだが上手く状況が掴めない。参加するのは知っていたがスタート地点は私があのザマだったし最初の集団にも居なかったのは確か。だけど、先程までの苦しい”丘”できれいに乗る人だなとしばらく追走していたこのジャージには見覚えある。あれれ?なんで前にいたはずなのに後ろから声かけられた??


とにかく助かった。あの意識半分飛んでた状態から呼び戻してくれれば誰でも嬉しいのだが、それが社長さんとあればこれほど心強い人もいない。急に視界がカラーになった。

相変わらず脚に力は入らないのだが無様な姿を見せたくない。一緒に走ってくれと頼むのは申し訳ないし、なにより情けないじゃないか。ここは根性振り絞ってなんとしても追いていこう。そう、大胆不敵にもペースメーカーになっていただこう(笑


社長さんも手加減してくれてたとは思うが、それでもさすがに良いペースで上る。私よりはるか歳は上なのにこうして強い背中を見せつけられるとこちらの背筋も伸びようってもんで、再び身体の中から活力が湧いてきた。続く下りも、襲い来る恐怖心より集中力が勝って上々のペースでいけた。もしあのまま私独りだったらどんなことになっていたか。。克服することは出来ただろうか。。
さらに麓の農道で我々はコースロストしてしまったのだが社長さんがすぐ気付いて冷静に対処してくれた。

いやあ、ホント社長さん、ナイスアシストでした(笑



第三エイドステーション。

ロストしてあれこれしてるうちに一緒になった皆さんと休憩。
スタッフに先程の分かりにくかったポイントを誰かが伝えると即座に飛んでいった。こういう姿勢が素晴らしいんだよなあと、今大会のスタッフのいちいちの気持ち良さに感心しきり。最初から迷わないようになっていれば良いのはもちろんだが、なにしろ今日が第一回目なのだ。だからこそ参加者も気付いた点は指摘してより良いものにしていけたらOKなんだわね。



  *  *  *  *  *


コンディションが上下に大きく振れたなんとも不思議な区間だった。全ての感覚が研ぎ澄まされ、そして全ての感覚がまったく逆のモヤモヤに支配されたあの奇妙な浮遊感。そんな時間感覚の無いモノクロな風景を思い出しながら書いてたらつられてとんでもなくダラダラしてしまった。


ゴールまで45km。残る峠は3つ(ん?)

「ん?」ってなんだ?コース最大斜度も登場するこの先はまた明日!
後編のつもりが終わらなかったい(笑


 ~本当の後編へつづく~


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