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belleville-rendez-vous ベルヴィル・ランデヴー

2005年11月23日 22:51






完璧。

これはアートか。はたまた文芸なのか。


シュールレアリズム。


キャラクター、映像、音楽、ストーリー、
そのどれもが愛おしく眩しい。

ニンマリ、ウルウル、ゲラゲラ。

思わず手足を打ち鳴らす。体が勝手にスウィング。


見終れば、これ拍手喝采。



オフィシャルサイト



triplettes_intro.jpg




まずもって、ロードレースファンはニヤニヤしまくること間違いなし。
50年前の、そして今も変わらぬフランスに夏を告げる国民的行事・ツール・ド・フランス。彼らにとってツールがどういった存在なのかが情緒豊かに表現されていてたまらない。

内気で友達もいないシャンピオン(主人公のひとり)。お婆ちゃんが買ってくれたオモチャにも音楽にも興味を示さないのに、実は密かに自転車選手の写真をスクラップしていた幼少期。そんなぼんやり丸い男の子がツールに出場する選手に成長してみたり。こんなところが自転車を国技とする国らしい。


事件は第17ステージ、マルセイユ・ゴールの途中、モンバントゥ峠で起こる。
集団からちぎれたシャンピオンが回収車に偽装したマフィアに連れ去られ・・・
こんな象徴的かつマニアックな設定もニヤケどころである。

といって、自転車をメインにした物語ではない。ま、あとは観てのお楽しみとしたい。



もう、全てが素晴らしい。
素晴らしすぎて、DVD返すそばから買ってきた。
実は”24”トリロジーBOXを注文し、やっぱりこっちのシーズン4までセットにすべきじゃないかとキャンセルしたばかり。そのくせ37,800円という金額に躊躇し始めていた時に、優先順位逆転で買ってきたほどの突き刺さりよう。



音楽も素晴らしい。特に終わりのロールで流れるスウィングジャズなんてずっと頭ん中でリピートしてるほど。しかしこの映画で特筆すべきは音楽以上に”生音”だと思う。生音というのが変であれば効果音だ。物を置く音、擦れる音、そんな様々な”生活音”がとってもリアル。ほとんどセリフの無い無声映画風の今作で、観る者をグッと引き込む重要な隠し味になっている。ちなみに私は、お婆ちゃんが音叉を使いながらホイールの振れ取りをするシーンに完敗。


絵もたまらない。
極端にデフォルメしたキャラクター達に仰け反り、ヨーロッパ人でもないのに建物や風景に懐かしさを覚える。「ベルヴィル」という架空の街が舞台なのだが、ニューヨークっぽくもありフランスっぽくもあり、はたまたベルギーにも思える不思議な、しかし、なんとなく納得できてしまう雰囲気だ。
登場するクルマはフランス車で、これがまた笑える。なんで笑えるかはそれ系なクルマ好きのお楽しみにしておくとしよう。


DVDはジブリレーヴェルからの発売であるが作品そのものはフランス物である。不思議っぽさでフランス版宮崎アニメなのかもしれないが、こっちにはお節介臭さがなくてカラッとしている。それでいて毒っ気たっぷりで、フランス対アメリカの図式がここでも遠慮無く表されているあたりは愉快。

そうそう、特典映像で今作の監督であるショメ氏と高畑 勲監督の対談が収録されているのだが、これが長いのなんのって。本編80分に対し実に40分!しかも高畑監督の滑舌の悪いことったらなく、なんとなく聞いてると二人ともがフランス語で話している感じ。しかも監督、まったく相手の目を見ずに話すもんだから画面のこっちの私までイライラしてしまった(笑)ショメ監督もやりにくそうな表情丸出しなんだけど、ある意味これも楽しめる。



好きな映画はいっぱいあって順位を付けることなんて出来ないが、どうしても付けろと言われれば、これは1位だ。「お婆ちゃんが主人公の部」で(笑
もう3回、繰り返し観ている。観るたびにカラダの中から揉みほぐされ、そしてなにやら刺激を受ける。やっぱりニヤニヤしちゃって、やっぱりウルっとしてしまう。なんだか亡くなった婆ちゃんに会いたくなる。


登場するいろんな”音”が染み込んでしまった。
とりあえず、お婆ちゃんの笛の音。これは自転車に乗るたびに出てきそうだ。

ピッ、プゥ、ピッ、プゥ、ピッ、プゥ・・・

絶対速く走れねえって(苦笑



最後に。
カエルが苦手な方はご注意。


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